昭和24年制作

ボクのデスクの前に座るMさんが椅子をくるりと回して、「映画行きませんか」と言う。妙齢のご婦人から誘われるドキッではない。Mさんはボクとほぼ同い年の男性ですから。正直言ってあまりうれしくない。

「あの~、チケットが余ってるんですよ」
「映画の?」
「そうです」
「なんの映画?」
「これです」

といって取り出したのがプログラム。
マーカーで2か所に印が付いている。

「えっ、これって白黒の?」
「そうです」
「昔のでしょ」
「そうです」

どうみても男二人で見るにはどちらも似つかわしい映画では無い。
アクション映画とかだったらね。

「ごめん、白黒じゃあね」
「白黒いいですよ。
 どっちにしますか」
「遠慮しときますよ」

Mさん、残念そうに、ほんとに残念そうに。

「いい映画なんだけどなあ。
 いやね、この2本どちらもチケットがあるんですよ。
 で、どちらも今日まで」

ということは、二人で行くわけじゃないんだ。

「もったいないなあ」

その残念そうな顔を見ているうち、

「じゃあせっかくだから」
「え、そうですか。
 白黒もいいですよ~。
 どっちにします」
「じゃあ・・・こっち」
「じゃ、私はこっちにします。
 映画のあと飲みに行こうと思ったんだけど、
 終わる時間が別々ですね。
 第一、遅くなっちゃう」
「それは、その内にしときましょう」

てなことで、昨夜は映画観賞。
さすが名画だけあって良かった。
胸がほんのり暖かくなりました。
もう一度見てもいいくらいです。
Mさん、ありがとうございました。

昭和24年制作」への2件のフィードバック

  1. 本当yにご無沙汰です。
    半月も・・・・お忙しかったんでしょうねぇ。
    さあ~て 5月病は今日で終わりですから
    来月からは頑張りましょう。

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