おはようございます
なんの教科か忘れたけれど
その教科の一番最初の授業
初めて会う教師が
黒い表紙の出欠簿を
小脇に抱えて不機嫌そうに
教壇に立った
ひとことふたこと
何か言ってから
生徒にくるりと背を向け
黒板にてチョークで
音立てて大書した
造反有理
何やら見たことのない四文字熟語
なんとなく意味は想像できるが
これが何?
こちらを向きなおった教師が
こう言った
お前たち
これを知らないだろ
教室内を見回して
着古したジャケットの
内ポケットから
赤い表紙の手帳を取り出して
頭の上に掲げて見せた
今なあ
隣の中国じゃあ
お前たちより若い奴らが
革命を起こしてるんだ
少し興奮気味に
そう言い放ち
まぁ
言ってもわからんだろう
と唐突に話を終え
授業に入った
一体何を言いたかったのか
ニキビ面の生徒たちに
毛沢東語録を見せつけてアジり
そのあとは
淡々と授業を続け
帰って行った
その授業から一年後だったか
造反有利を絵に描いたような事件が
ボクたちのクラスで
起きることになる
69年
西口地下広場
フォークゲリラの映像を見て
高校時代の記憶が
蘇った
さて
今朝の寝床でミュージック
Bob Dylan
Playboys And Playgirls